この業界に読んでおいた方がいい本というとおおげさですが、ちょうどいま読んでいる本が一般の方向けに書かれた本で読みやすく、我々の業務に関わる本なのでご紹介を。
ちくま新書から出版されている「遺言状を書いてみる」(著者:木村晋介)。
弁護士である著者が自身の経験を紹介しながら、遺言状についてわかりやすく説明されています。
遺言・相続といった業務は弁護士だけでなく、相続登記を行う関係から司法書士も主要な業務のひとつです。
この本のおもしろいと思ったのは、導入部分で著者の知人の遺言状の本文を紹介し、コメントしていること。
紹介されているのは、福島瑞穂(社民党代議士、弁護士)、清水義範(作家)、石坂啓(漫画家、作家)などの方々。
著者の経験した事例で興味深い事例が。
亡くなった方の銀行の預金口座は、相続人全員の印鑑証明書と遺産分割協議書を提出しないと預金の払い戻しができないというのが通常。
しかし、最高裁判例で遺産分割協議をしなくてもそれぞれの相続人が法定相続分にしたがって自分の相続分を請求すれば払い戻してもらえるという判例があります。
この判例を説明して銀行と交渉を行ったところ、「当行の方針で相続人全員の印鑑証明所と遺産分割協議書がないと払い戻しできない」という銀行側の回答をうけて払い戻しを請求する裁判をおこし、勝訴して払い戻し及び払い戻し遅延の延滞金も支払わせたというもの。
亡くなった人の預金は、相続人全員の印鑑証明書がないと払い戻せないと疑ってなかった
私にとっては新鮮でした。(単に私の勉強不足だっただけですが・・。)
この本は、何もしらない方にとってもわかりやすく、我々実務家にも参考になる本で、おすすめの本です。
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