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【テーマ】この仕事をしていて、よかったなぁと感じるとき

2009年05月18日 21:53

私の仕事は「人事」といいます。「人事」とは一言でいうと人の採用から退職までの間の一連の出来事や手続きを指します。給与計算や教育・訓練も人事の仕事の一つですが、たまたま今の私の担当ではありません。採用に関して言えば「何時いつまでに必要な人材を何名採用した」といった達成感はありますが、採用以外では正直、達成感を感じられる場面というのはあまりありません。極論すると結構「自己満足」の世界ですね(苦笑)。

だいたい人事や総務、あるいは経理と言ったいわゆる「後方支援部隊」は、営業や宣伝・企画のような部門とは違って、「出来て当たり前」「出来ないと苦情を言われる」という性格が濃く、他人から褒めて貰えることはあまり無い職種です。したがって前述したとおり、「いい仕事をしたなぁ」と思っても自分の仕事に自己満足するしかありません。古い言葉ですが「自分で自分を褒めてやりたい」といったところでしょうか(再苦笑)。

それでもこの仕事を続けているのは、結局「人が好き」なんでしょうねぇ、きっと。人は機械と違い、気持ち(「意欲」と言っても良いでしょう)次第で、本当に普段の倍以上の成果を挙げられることもあれば、同じ人が日によって(=状況次第で)は普段の1/10の力も発揮できないようなこともあります。それが必ずしも直接職場に関係することばかりでなく、私的なこと、例えばお子さんが生まれたとか、奥さんの具合が悪くて心配だとかいったことに影響されたりするのです。そこに私はエンジニアとは異なる人事の「面白さ」を感じるのです。「人を相手に『面白い』とは不遜な!」と眉をひそめる方もいらっしゃるかもしれません。でもここでいう「面白い」とは決してからかう意味ではなく、「だからこそそこにやりがいを感じるのだ」という意味に受け取って欲しいのです。

そんな自己満足の世界で、ではどういう時に自己満足を感じられるのか?つまり、それが本日のタイトル「この仕事をしていて、よかったなぁと感じるとき」の答えなのですが・・・、それは「人の笑顔が見られた時」ですね。「人の笑顔が見られる」というのは、売上達成とか新製品の上市とかといった具体的な指標と比べると実に抽象的な印象を持たれるかもしれませんが、私の中では大事な指標だと思っています。社員のモチベーションが低い職場では不思議と社員の目線は下向きで、笑顔も少ないものです。活気ある職場というのは、自然と社員の笑顔も頻繁に見えてくるものだと思います。

他人の笑顔が見たいのなら、まずは自分が笑顔でいることですね。私は会社ではまず「おはようございます」の挨拶をして(それも適度に大きな声で!)、仕事中も極力笑顔でいることを心がけています。・・・しかし、このブログ、自分で読んでいても他の「プロのお仕事ブログ」のブロガーさん(アートディレクター、スタイリスト、グラフィックデザイナー、ウェブクリエイター、etc)のものと比べて、創造性が乏しいなぁー!^^;ゞ でも、世の中の仕事の大半は結構地味なもので、その地味な中にも「やりがい」とか自分なりの「満足感」ってあるものなのだ、ということを知っていただけたら幸いです。

【テーマ】ストレスを感じることとその発散方法 その2

2009年05月14日 20:02

(この記事は前日の続きです。)
仕事とは直接関係は無いか、関係あっても小さくてそれよりはむしろ「職場環境に起因するストレス」は?と言えば、これは何と言っても「人間関係」ですねぇ。中には「通勤に時間がかかる」とか「勤務先のビルが古くて嫌だ」、「ランチタイムに良い食べ物屋さんが近くに無い」といったことをストレスに感じる人も居るでしょうが、恐らくそれらは少数派でしょう。

さて、職場の人間関係からくるストレスですが、私自身は少なくともこの15年間ほどは、いわゆる上司との人間関係にストレスを感じたことは殆どありません。むしろ気を遣ってきたのは部下に対してですね。決して部下が嫌いだった、とかいうことではないのです。「どうすれば部下に気持ち良く働いてもらえるか?」「そのためには上司として、どう振舞わなければならないか?」そういうことに気を遣うのは大変疲れます。本当は自然体で居れば良いのかも知れませんが、私は自分自身があまり上司から細かい指示をされるのが好きではないタイプなので、自然体で居過ぎると部下に対してもついつい「来る者拒まず、去る者追わず」で放任になってしまいます。世の中の人が皆、私と同じならそれで良い(むしろハッピー)でしょうが、多くの場合、「俺は無視されているんじゃないか?!」という疑問を持たれてしまいがち(苦笑)。そこで自分の本来のスタイルとはちょっと違った目配りをしようと心がけているのですが・・・、この「自分の本来のスタイルではない」ことをする、というのは結構疲れるんですよねぇー!(再苦笑)

そこでストレスの発散方法ですが・・・、私の場合は「お酒」です。^^;ゞ 身体に良くないとは思うのですが、ついつい飲み過ぎてしまいます。なので私のストレス発散方法は他人にはお薦めできません。ましてや読者の皆さんの中には未成年の方も少なくないのでしょうし・・・。

代わりに皆さんのストレス解消の一助となれば、と思い、医学博士・横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長であられる山本晴義先生の著書をお薦めします。私は偶然にも、山本先生のご講演を二度お聴きしたことがあるのですが、先生はお話がとても面白い方で「ストレス一日解消主義」のような分かりやすい理論を展開してくれています。「ストレス一日解消主義」というのは、要はストレスを溜めない、持ち越さないこと。例えば週末にゴルフで解消しようというのは、月曜日のストレスを週末まで溜め込んでしまうことになるのでお薦めではないのだ、とか。同名の文庫本が672円とそれほど高くありませんので、興味のある方は是非書店で手にとってみてください。

【テーマ】ストレスを感じることとその発散方法 その1

2009年05月13日 21:13

若い人を前にしてあまり夢の無いことを書くのも如何なものか?とは思うのですが・・・現実問題として「夫婦関係にストレスを感じる」と言う人が私の周囲にも何人か居ます。・・・私もその一人・・・ ^^;ゞ ただ、それに関して書くとあまりに個人的な話しになってしまいます(苦笑)し、そういう露悪趣味的なブログにはしたくないので、ここでは職場で感じるストレスについて書くことにします。

職場で感じるストレスには、大別して二つあると思っています。一つは「仕事そのものに関係するストレス」、もう一つは仕事とは直接関係は無いか、関係あっても小さくてそれよりはむしろ「職場環境に起因するストレス」です。

仕事そのものに関係するストレスもさらに二つに大別される気がします。一つは「自分の手に余る、自分の手に負えない」能力以上のものを求められていることからくるストレス。能力的には何とかなりそうでも、むやみに量が多かったりやたら納期が短かったりして結局は達成できそうにない、というのもこれに含まれます。ストレスというよりはむしろプレッシャーですね。実は私、直前の会社でこのプレッシャーをいつも感じていました。それが転職の大きな原因の一つでした。つまり私は転職することでストレスを解消しようとしたわけです。ただしこれはあまり他人にはお薦めできません。と言うのは、転職にはやはり大きなリスクが伴うからです。転職先で今まで以上のストレスを感じない、などという保証はどこにもありません。

仕事上のもう一つのストレスは「やりがいが感じられない」というものでしょう。「この仕事の意義って何なのだろう?」といった疑問もその一つでしょう。また、スキルや経験がアップしてくると「この仕事では物足りない、もっと『上の』仕事がしたい!」といった欲求が出てきますが、それが今やっている仕事に対するストレスとなる場合もあると思います。この「やりがいが感じられない」というケースでも、安易に転職という方向に向かうことは前述の理由で避けたほうが良いと思います。まずは上司に正直に相談されることをお薦めします。それが難しい環境ならば先輩社員でも良いかもしれません。飽くまでも私の持論ですが、転職と言うのはキャリアアップの「最後の手段」であって、できることなら現在の勤務先でキャリアアップしていくことが望ましい、と思っています。

このお題、長くなってきたので続きは次回に・・・

【テーマ】仕事以外(趣味など)の事をする時間の余裕はありますか?また周囲の人はどうですか?

2009年05月12日 20:58

私のブログをよく読んでくださっている方なら、本日のテーマの答えはだいたい想像がつくでしょうね。そう、答えは「Yes!」です。

直近では5月3日付の記事で書いたように、私の勤務先では有給休暇の取得を奨励しています。休暇を取ることが疎まれないのですから、当然のことながら自分のやりたい事をやれる時間も作れますよね。

それだけではないのです。私の勤務先では、残業時間も減らそうと努力しています。例えば私の部署では、目標残業時間は月10時間以内です。残業目標の達成に向けて上司と部下との間で仕事のやり方についてよく話し合っていますし、どうしても遅くまで仕事をしなければならなかった翌日はフレックスタイムを使って遅い時間に出社したり、逆に早帰りするなどして、メリハリをつけるようにします。

残業削減で大事なのは、上司の(部下に対する)仕事の与え方も然ることながら、仕事をする本人の創意工夫だと思います。私の部署ではそういった創意工夫の積み重ねを奨励する「カイゼン活動」を実施しています。・・・それも大袈裟にやるのではなく、遊び心を入れて!部内のカイゼン活動では実際に工夫をした成功例の報告だけでなく、「こうしたらいいんじゃないか?!」というアイデア提案も「有り」にしています。昨年末の部内の忘年会ではそのカイゼン活動の報告に対して、私から(ポケットマネーで)賞品を贈りました。

例えば、アイデア提案をたくさん出してくれた人には「来年はアイデアだけでなく実績に繋げま賞」と題して、「繋げる」をキーワードに「水道管ゲーム」を、また一番成功例の報告が多かった人には、「一つ一つの積み重ねが大切で賞」と題して、「ジェンガ」という積み木のような立体パズルを贈りました。ちなみにこのお二人にはお子さんがいます。そして報告数は二番目ながら、恐らく効果金額は一番であろう人には「xxさんにかかれば、どんな難問も簡単に料理しちゃうで賞」と題して、「映画の中のレシピ」という美しい写真集風の料理レシピ本を贈りました。いずれも私の独断と偏見で決めましたが、何せ私のポケットマネーなので誰も文句は言い(言え)ません。

ポケットマネーと書きましたが、正確にはポケット「e」マネー! インターネットのアンケートサイト等で貯めたポイントを使って、これまたインターネットショップを通じて購入したので、実際にはお金は一円も払っていません。繰り返しになりますが、こういう遊び心か大切なんだ、と思っています。「時間の余裕」を生み出すには、まずは「心の余裕」から、でしょうね。

母の日

2009年05月10日 17:54

今日(5/10)は母の日です。皆さんはお母さんに何か贈られましたか?

私は今年の贈り物選びには苦労しましたねぇー。と言うのは、あまり経済的な余裕が無かったのです(苦笑)。母は昨年11月の誕生日で77歳、つまり喜寿を迎えたので、その際には胡蝶蘭の生花を贈りました。今年の母の日も花を贈ろうかなぁー、などと漠然と考えていたら・・・妹の贈り物が生花(カーネーション)!これは困った!実は母は洋菓子であれ和菓子であれ、あまり甘いものは好きではないのです。そこに持ってきて花はもう贈れない、となると選択肢が限られてしまいます。

この4月に掃除機が壊れたとかで、掃除機を買ってあげたのですが、母の日には少し早過ぎ。いまさらあの掃除機を「あれは母の日のプレゼントだったから・・・」と誤魔化すわけにもいかず・・・(苦笑)。

などと困っている時に、昨日(5/9)ふと雑誌を眺めていると私の目に留まったのは、或る本の紹介。「益田ミリ著 『お母さんという女』」 思わず、「これだ!」と心の中で叫びましたね!母は読書は嫌いではなく、しかも益田ミリさんはエッセイも面白いので、この「お母さんという女」の内容すら知りませんでしたwが、まあ外れはないだろうと思い、書店に電話で在庫を確認して買ってきました。

もちろん、母が読み終わった後は私が楽しく読ませていただくつもりです!(爆)

There's a rainbow always after the rain.

2009年05月09日 19:41

昨夕(5/8)は東京近郊では珍しい、きれいな虹が見られましたね。どう珍しかったか、と言うと、一つには「二重橋」だったこと。もう一つには(さすが二つの虹のうち、外側の一つはぼやけていましたが、もう一方は)「くっきりと見えた」ことです。

残念ながら見られなかった人のために、この「くっきり」をもっと具体的に説明すると、まず七色がはっきりと認識できたことです。都会で見られる虹は実際には肉眼では三色か四色くらいしか識別できないことが多いですね。もう一つの「くっきり」がアーチの形です。やはり都会で見られる虹というのが、宙に浮いているような感じで、その両端は見えないことが多いですよね。それが昨日の虹と言うのが、しっかりと両端まで見えるのです。ですから本当に空に橋がかかっているような雰囲気でした。

私が気が付いたのがちょうど夕方の6時。道行く人は暫し足を止めて、携帯で写真を撮っていたりしました。

ところで、私は「両端まではっきり見えた」と書きましたが、正確に言うとそれは嘘になりますね。都会ではビルが邪魔をして、実際には本当の端のほうは見えません。でも、私は過去に虹の両端を見たことがあるのです!

私は会社の仕事の都合(転勤)で福島県の須賀川市というところに住んでいたことがあります。この須賀川という土地は主要な産業は農業で、田園地帯が広がっています。田んぼのみならず、広々とした野っ原もそこかしこに見られます。つまりあちこちで地平線が眺められる環境にあるのです。そこに持ってきて、この須賀川では、空は青空でお日様が照っているのに雨が降るという、いわゆる「天気雨」という現象がしょっちゅうおきます。ですから、虹そのものを見る機会が多いというわけです。

ある時、勤務先で外部で会合があり、15人ほどが乗れるマイクロバスで移動中のことでした。「須賀川名物」wの天気雨が始まって、空には虹が・・・。ちょうどバスは左右両側に地平線が広がる風景の中を、その虹の下をくぐるように走ったのです。そこでは、まさに地面からにょきっと橋が生えているかのような様を目の当たりにすることができたのです!私はHTML言語がよく分からないので ^^ゞ このブログで記号とかを使って表せないのが残念ですが・・・そう!板に乗ったカマボコを想像してみてください!カマボコの外側のアーチが虹だとすると、板が地平線。虹の両端は空中に浮いているのではなく、しっかりと地面の上に根ざしているかのように見えるのです。生まれて初めて目にする光景に私は子供のようにはしゃいでしまいました(当時35歳は過ぎていたことは確かですw)が、バスの同乗者は誰一人として騒ぐ人はいませんでした(苦笑)。聞けばそのような光景は小さい頃から何度も見てきたのだ、とか(再苦笑)。

話しは昨夕の虹に戻りますが、都会では珍しい光景だっただけに、見ている人の心を和ませてくれました。最近は不況やら新型インフルエンザやら何かと暗い話題が多かっただけに、「どうかこの空にかかるきれいな虹のように、世の中も明るくなりますように!」との想いを胸に抱いた方も少なくなかったのではないでしょうか。

【テーマ】新しい環境になれるための方法

2009年05月06日 15:44

私は社会人になってから、今の会社が5社目です。しかも最初の会社では転勤を経験しました。したがって好むと好まざるとに関わらず「新しい環境」に身を置かざるを得ない状況を何度か経験しています。早く新しい環境になれることは大切ですね。そうでないと、同僚や部下、さらには他部門の人も恐る恐る接することになります。仕事は自分ひとりで完結するものではないので、このような対人関係がしっくりいっていない状況下では良い仕事はできません。新しい環境になれるためには、まずはやはり「人間関係づくり」「人的ネットワークの構築」が肝要である、と思っています。

では、そういった人間関係の形成のためにはどうしたらよいでしょう?

まず態度と言うか姿勢としては「誠実であること」ですね。新しい環境ではどうしても自分を良く見せたい、という意識が(通常よりも強く)働くのはやむを得ないとは思うのですが、一方であまり自分を飾るのも如何なものか?と思います。むしろ素の自分を知ってもらうほうが早く打ち解けられるでしょうし、かえって信頼感を増す気がします。

では具体的な行動としてはどうでしょう?以前にもこのブログで書きましたが、(残業など)仕事上で困っている人を助けてあげる、というのは好まれますね。この場合もまずは自分の側から困っていそうな人に声をかけてあげることです。何故なら、相手のほうから頼みごとをしてくれるようになったら、それはかなり対人関係の形成が進んでいると考えて良いからです。まだそういう関係が構築できていないうちは、困っていても他人に頼みごとなどなかなか出来ないもの。ですから貴方が声をかけてあげるんです。「大変そうだね?! 何か僕にできること、無い? 何でも遠慮なく言ってよ!」 そう聞いただけでも、困っている人というのは精神的に楽になれるものです。どうぞためらうことなく、声をかけてあげてください。

それと、以外に効果的なのが「一緒に飲みに行くこと」。お酒が飲めない方なら「晩ご飯を一緒に食べに行く」でも良いでしょう。「え”?? 『外資系』なのに『飲みにケーション』ですかぁー?!」 ・・・そうお思いの方もいらっしゃるかもしれません。でもこれ、洋の東西を問わず、意外と効果的なんです!ただし注意しないといけないのは「無理強いをしない」ことです。特に外資系の場合または相手が外国人の場合、ご家族(都の時間)を大切にされることが多いので、予めご家族と夕食のお約束のある場合にはそちらを優先させてあげる配慮が必要ですし、やはり家族のいらっしゃる方を二次会、三次会と引っ張りまわすのは酷というものでしょう。特にアルコールが飲めない方にそれを強要するのは御法度!でも、そういった事情を除けば、むしろ外国人の方はパーティー好きと言うか、皆でワイワイやるのは好きですね。

このように、「(仕事の)オフの場面で打ち解けて、親しくなってきたら仕事面でも支援の姿勢を見せる(実際に支援する)」というのが職場の人間関係作りのコツで、それが新しい環境になれる方法だと思います。いずれにしても鍵は「(他人が手を差し伸べてくれるのをただ待つのではなく)自分から積極的に動く」ことだと思います。ポジティブに行きましょう!

大型連休と有給休暇

2009年05月03日 8:55

4/30、5/1は連休の谷間ということもあって、いつもと比べると通勤の電車もかなり空いていました。恐らく有給休暇(以下「有休」と書きます)を取ってこの連休をさらに「大型」にして旅行とかに出られる方も多いのでしょう。5/7、5/8は通勤電車もより空きそうな気配ですね。

このブログでも何度か書いてきましたが、外資系企業では社員の有休取得を積極的に奨励している会社が少なくありません。もちろん社員の健康に対する配慮や「リフレッシュして、より仕事に打ち込んで欲しい」という思いもありますが、それ以上に大きいのが、「国際会計基準(または米国会計基準)では未消化の有休残日数は債務(Liability)と見なされる」という背景があることです。どういう意味でしょう?

恐らくデパートを例にとると分かりやすいと思うので、それで説明してみることにしましょう。

もし或るデパートで働く人が同じ日に一斉に有休を取ってしまったらどうなるでしょう?当然のことながらその日は開店できませんね。デパートには一円も売上げが入ってきません。でも社員の方にとっては「有給休暇」、即ち「休んでもお給料を貰える休暇」ですから、例えデパートは売上げがなくても、その日のお給料を払わなければなりません。それにデパートの側も定休日でもないのに、有休という自分の会社の社員の都合で勝手に閉店していてはお客様に迷惑をかけるばかりか、そのお客様をライバルのデパートに奪われてしまいます。そんなことになってはたまらないので、デパートはアルバイトや派遣社員を雇って、何とかその日も通常通り営業できるように手を尽くすでしょう。

アルバイトや派遣社員を雇うと言っても、未経験者ばかり集めていては混乱を招きかねない。そこで「通常勤務する社員と同等のスキルや経験を備えた人」を集める必要があります。5年以上のレジの経験のあるキャッシャーや、10年以上男性用品売り場の経験のある販売員さん、さらには小売業で仕訳の分かる経理の主任さんクラスも必要・・・。そう、そのためには通常勤務する社員に払うお給料と同等の金額をアルバイトや派遣社員の人にも払う必要がでてくるでしょう。

そこで国際会計基準(または米国会計基準)では未消化の有休残日数に対し、社員の給与額相当分を「未払い費用」(=未だ払ってはいないが、将来払うことになるであろうと予測される費用)として計上しなければなりません。これを「有給休暇引当金」と呼びます。つまり社員が有休を取れずに何十日も未消化分を溜め込んでいる会社は、それだけ未払い費用が多い会社と見なされてしまうのです。日本の会計基準では、そもそもこの有給休暇引当金を認めていません。が、これは世界的に見れば、言わば「ローカルルール」。日本の野球の公式使用球が米メジャーリーグ、ひいてはWBCのような国際公式試合で使用するボールと異なる(日本の公式使用球のほうが小さい)ようなものです。むしろ国際社会ではこの「有休未消化分は会社の債務」という考え方のほうがグローバルスタンダードなのです。

・・・ところで、去年のいつ頃のことだったか、フジテレビの番組「とくダネ!」の放送中に笠井アナウンサーがしたり顔でこの有給休暇引当金の話題を紹介していたことがありました。が、いざこの引当金の説明の段になると、笠井アナウンサー、突然しどろもどろ!(苦笑) 小倉智昭さんが「それってこういうことなんじゃないの!?」と助け舟を出してはいましたが、その説明もまるで的外れなものでした(再苦笑)。それだけ日本にはまだ馴染みのない考え方なのでしょうが、公共の電波で取り上げる以上は、出演者の方は十分勉強した上で番組に臨んでいただきたいものですね。

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