さらば、カブちゃん。。
2006年08月30日 1:58
先日テレビを見てると、あるドイツ人一家が
飼っている豚をと殺し、解体し、食肉に加工する、
工程を放送していました。
その家族には幼い女の子もいて、
ずっとその作業を見ていました。
まずは豚を殺し、肉はもちろん内蔵、血、頭にいたるまで
まったく無駄にしないで加工、調理していきます。
例えば腸詰め(ソーセージ)。
硬い肉と脂をみじん切りにしてスパイスを加えて
綺麗にした腸につめます。
頭や豚足などは柔らかくなるまでよく煮て、
胃袋につめたりもしていました。
心臓、腎臓などは血と一緒に膀胱に
詰めて茹でていました。
食肉と加工品(ハム、ソーセージ、サラミなど)などにして
本当に豚を無駄なく丸ごと1頭使い切りました。
日本に住んでいるとあまりにも発展した流通過程が
こういった「食糧=命」ということを忘れがちにします。
食肉は綺麗にパックされ、
魚は切り身にされ、
野菜はドロも何も付いていない状態になり
不自然なくらいに形は均整がとれています。
僕ら調理師は数多(あまた)の命を奪い、
料理しているわけです。
調理師だけの話ではありません。
ほとんどの人間は他の「生」を食べ生きているのです。
そんな当たり前の事が解かりづらくなっている日本。
そういった大切な事をちゃんと若い人達に伝えるのも
大人の仕事なのではないでしょうか?
先日、ウチで飼ってるカブちゃん(カブトムシの名)が
天に召されました。
ウチにやって来て約一ヶ月でした。
彼にとって短かったのか長かったのか。
娘に
「カブちゃん死んじゃった」
と伝えると
「かわいそうだねぇ」
と言ってきました。
でも「死」というものをちゃんと理解していない模様。
何とか説明しようと思って言葉を並べてみましたが
なかなか死の概念を3歳児に理解させるのは
難しく、悪戦苦闘しました。
「もう、食べることも、遊ぶ事も、何も出来なくなったんだよ」
というと、
自分も風邪を引いた時は何も出来ないみたいなこと
言ってきました。
そうじゃないんだなぁ・・・ホント難しい・・。
で、一緒に公園に行ってお墓を作ることにしました。
木の根もとに穴を掘って埋めてあげました。
その作業中、子供の頃から何匹の生き物のお墓を
作ってきたのだろうとボンヤリ考えました。
そしてなんとなく手を合わせました。
娘と一緒に。
「バイバイ、カブちゃん」
と娘。
悲しそうにしてた子はあっという間に
ブランコに駆け出しました。
まだ無理なんだと思う反面、
これをきっかけにこれからちゃんと、
伝えていかなきゃと、カブちゃんの墓前で思いました。
命を軽んじる風潮。
毎日流れてくるニュースを見ていると、
本当に悲しい事件が多すぎます。
親を殺し、子を殺し、人を簡単に殺める事が
日常茶飯事に起きる今の社会。
痛みを知らない人間が死の概念を理解できない。
やさしさを知らない人は悲しみも解からない。
個人でその風潮を変えることは出来ません。
でも個々の家庭でそういうことをちゃんと伝えていけば
少しづつ変わっていけると思います。
理想論で甘い考えだと言う事もわかります。
それでも、そういう教育は
社会でもなく、学校でもなく、メディアでもなく、
「家」でこそやらなければいけない事だと思います。
ブランコを一人でこげるようになり
楽しそうに揺れている娘を見ながら、
そんな事を考えました。











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