いい音について Part2
2008年11月27日 23:32
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音響エンジニアをしているといい音について考える機会が多くなります。
いい音についてのテーマは2006年3月にも投稿していますので今回はPart2になりますね。
先週のレコーディングワークショップでも話したのですが人がいい音と感じる要素は「品質」と「バランス」にあるように思います。
品質とは周波数特性やダイナミックレンジといった数値で表される性能のようなものです。
例えばCDの性能は
周波数特性 20Hzから20,000Hz
ダイナミックレンジ96dB
といわれています。あまり知られていないかも知れませんがDVD-Audioの性能は
周波数特性 20Hzから40,000Hz
ダイナミックレンジ120dB
という性能のものが多いです。
数値を比較するとDVD-Audioの性能の方が勝っていますが実際に比較視聴をすると意外な結果になることもあります。
一般の人に性能を伝えずに音楽をブラインド試聴をすると必ずしも性能の高い方がいい音と感じるわけではないといった経験があります。
性能の差がはっきり出るような単純な音源の場合は除き音楽などの複雑な音源の場合は試聴者の好みや聞き慣れた音や親しみやすい音が好まれる傾向があるように感じます。
音響エンジニアが音を調整できる要素を考えてみると
EQ(周波数)
コンプ(ダイナミックレンジ)
ディレイ(時間を遅延させること)
エフェクト(残響付加など)
バランス(個別に録音された楽器の音量調節)
といったところが思い浮かびます。逆に言うとこれらの要素しか調整できないとも考えられます。
このような調整をすることを自分は「音のバランスを取る」と言っています。
どんなに美味しい食材でも調理方法で味が左右するように性能が高い機器を使っても音調整(バランス)で音の印象が左右することは容易に想像できると思います。
自分の経験からですがいい音のイメージは音楽のジャンルによっても傾向があります。
演歌のイメージとロックのイメージやクラッシック音楽のイメージなど想像しただけでも違いがありそうですよね。
一般的には演歌の曲をロックのイメージでバランスをとっても受け入れられ難いと思います。
また国民性によっても傾向があるように思いますね。これは言語や生活様式の違いから来ているとよく言われています。
色の感覚なんかも国民性があると聞いたことがあります。そう考えて行くといい音は色の感覚や食べ物の感覚と同じようなものなのかも知れませんね。
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コメント
■この記事へのコメント
あれから、娘とはCDショップや量販店などを巡りまだイヤホン吟味中です。
現在、試験週間ということもありここ二週間はちょっとお休み・・・
ヘッドホンやイヤホン
もちろん素で直に耳も大事な要素だということを東さんから教えて頂いているので最近は、安易に音を聴きとらなくなってきているように思います。
音、よく気になるのはテレビです。
鮮明な画像とクリアな音響ってセットみたいな気がするのですが、そのバランスがちぐはぐな時はとても気になってしまいます。
映画やハイビジョン撮影のものはもちろん、スポーツでも会場や屋外の音響とプレイそのものの音のバランスが悪いとどっちかしか聴きとれないことがあったりします。
ニュースなども音声が割れるような感じのする番組もあったりして我が家のテレビも番組によって、また知人宅の家のテレビもまたかなりそれぞれだなぁと思います。
テレビって
お店にあってコレ!と思っても実際、自宅に取りつけてみると画像も音質も違ってしまうような気がするのは気のせいなのでしょうか。
置く場所や壁によって変わってしまうのでしょうが、やっと探し当てたと思っていたのが違ってしまうとても残念です・・・
音も画像も難しいですね
Posted by むつみ | 2008年12月04日 8:44
むつみさん
そうですね、画像と音のバランスってあると思います。自分はたまにしますがテレビの音を消して画像のみとCDなどの音楽をかけたりすると結構印象が変わりますね。
ぎゃくにテレビやDVDの画像を見ずに音だけ聞いても画像と両方同時とは別の印象をうけますね。
テレビや映像ソフトの音声の質の格差は10年くらい前に比べたら縮まっているような気がします。この10年間で音を処理する機材やコンピューターソフトがとても進化した影響ではないかと思っています。
映画やドラマといった作り込めるものではないニュースや中継は現場の条件や環境の影響を大きく受けるものなので音声の質の格差は広がるかも知れませんね。それこそ音響エンジニアの腕に掛かっていると思います。
画像の方は逆に質の格差が広がっているように感じます。これは10年前にくらべDVDやハイビジョンなど多くの画像方式が市場に投入され品質の低いものから高い物の幅が広がったためではないかと考えています。
お店に展示してあるTVを購入して自宅で観ると思ったより良くなかったという経験は自分にもありますね。
展示品と購入品に違いは無いと思いますがお店では少しでも商品が魅力的になるように工夫や努力をしている場合もあるかも知れませんね。
Posted by =☆東 春平 | 2008年12月04日 13:45
はじめまして。突然のコメント失礼します。
自分は学生劇団で音響をしている者ですが、「自分の作りたい音」というのが分からないんです。
いつも「いや、これでいいんじゃないの?」と思うんですが、上級生に手直しされて、結局そのほうがよかった、と言ったようなことが多々。
最近自分の耳も信用できなくなり始めて、かなり自信喪失状態です。
自分は長くピアノをやっていて、割と高オクターブの繊細な曲を好んで弾いていましたし、またそういう曲が好きでよく聞いていたのですが、逆にメタル系や激しいロックなどの、重低音がよく出てくる音楽にはとんと縁がなかったんです。
だから、「きれいなピアノの音」は分かりますが「このベースとバスドラムもっときれいにして」と言われてもどういう音がきれいなのやらさっぱり・・・。
しかもうちの芝居の音楽ってロックをBGMにすることが多い、という。
経験不足なのは承知してます。もっとそっちの音楽聴かなきゃいけないのも分かります。けどこう・・・「音の聴き方」というか、たとえば「HIGHが足りない」とか「もうちょいLOWを足そう」とか、そういう判断のコツ的なものがあれば教えていただきたいんです。
私は現在2年生で、1年生には音響さんがいません。1、2年生22名分の音響としての責任を考えると、このままじゃホントに申し訳なさ過ぎて心労になっています。是非教えてください、助けてもらえないでしょうか・・・。
Posted by galaxy | 2008年12月14日 6:11
galaxyさん
音作りのコツは引き算なんですよ。galaxyさんのコメントにある
「音の聴き方」というか、たとえば「HIGHが足りない」とか「もうちょいLOWを足そう」とか、そういう判断のコツ的な・・・
という文面の答えとしてはなるべく単品の音に集中しないようにして全体のバランスを意識してみてはどうでしょうか?
「木を見て森を見ず」という言葉がありますが日本人は単品の音重視の傾向があるように思います。
芝居全体を意識して台本の局面で音響がどうあるべきかを深く考えれば答えが見えてくるのではないでしょうか?
頑張ってください。
Posted by =☆東 春平 | 2008年12月17日 20:52
お返事ありがとうございます!早速2月と3月連続して公演の音響をやらせていただくので、参考にさせていただきます。
ほんとうにありがとうございました!
Posted by Anonymous | 2008年12月20日 23:42